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徒然とつらつらと、無為かつ怠惰な生活を書き綴ります。
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 ただ今帰りましたゼ。
 
 何つーか、命の洗濯だな、温泉とか。慢性的な貧血持ちだから
三十分も入ってられないのだけど。
 読書するか、風呂に入るか、メシを喰うか。
 そんな三択で構成された一泊であった。若干『食』に偏ってたが。


 鮎の塩焼きを頭から尻尾まで一切合切残さず喰らった客は俺ぐらいだろう。


半分の月が昇る空 七巻


 短編集。『高瀬舟』編は特に良かった。
  
 『半月』の面白い部分というのは、裕一が全くもって『普通』の少年であり、
(作中でも亜希子さんがそんな思いを述懐している)里香が完全無欠かつ
我が儘な『少女』であり、そしてそんな彼女のために『普通』の少年が
力の限り、命の限り、東奔西走するところにあると思うのだけども。
 『高瀬舟』編ではそんな部分が特に強かった。普通で、下らない、そして
それ故に読者の立場に近くて輝いている。

 普通の少年少女の、これはそんなお話。


砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない ~A Lollypop or A Bullet~


 鋼屋の親分も書いていたけど、全然『ライト』ノベルじゃねぇ。
 
 喪失と喪失と喪失と喪失の果てに、ほんの一握りの強かさを得るなぎさと、
 盲愛と純真と痛痒と希望の果てに、御伽噺の終焉をその身で受ける藻屑。

 つーか、前述の『半月』とこれは結構、対比しているような。
 大人になることは大を失って小を得ることだと割り切っている亜希子さんと
違って、こちらの登場人物は皆、幼い。割り切れない。そして割り切るつもりもない。
 
 
 あとコレ、ある意味では青い会社の御大たちと逆に見えて同じノリかも。

「そうね、どんな悪夢も、現実よりはマシだものね」

「でも夢は夢よ、パパ。
 私のパパは現実を見て生きた方が良いわ。
 そっちの方が似合っている。
 誇りは現実と戦うから誇りたり得るのよ。
 夢の中では誇りは妄言にすぎない。
 誇りこそ我、我こそ誇り。
 人間は立って歩く誇りと恥よ。
 家賃に追われるほうが、ずっと良い。」―――『式神の城Ⅲ』より

 『式神の城』シリーズはその全てが未来への可能性の為に戦う人々の物語
であるのに対して、コレは未来を得るために棄てなければならないモノのお話。
 根本的にはどちらもちゃんと『サキ』を見ているお話なのだけど、失うことに
絶望的な痛みを感じている、そんな姿を特に描いたのが『砂糖菓子』なのかも。


神曲奏界ポリフォニカ ウェイワード・クリムゾン


 実はコレも買っていた。
 榊 一郎氏のアレ。キネティックノベルの方の続編らしいけれど。

 『力』には善悪など無く、それを扱う者によってどうとでも変わる……という
語り尽くされたテーマに見えて、実はただ単に人外少女を普通の少女として
扱おうと四苦八苦する、そんな青年のお話なのかも。

 テーマ云々だけじゃなくて、カタルシス全開な展開も凄かった。
 最後の最後で合流する伏線とか、逆転に次ぐ逆転に次ぐ逆転とか。
 ある意味安心できない、スリル満点な作品。

 ちょっとネタバレすると、変形するアレが、何となく『555』な気がした。
 いや、別に人型にはなっていないけど。

 キネティックノベルの方の『学生編』はやったことないのだけど、
個人的にはこっちの『社会人編』の方が良いんじゃないかと思ってみたり。
 いや、別に技術云々じゃなくて……その、何だ。
 青年が少女に振り回される様は、見ていて面白いと思うのだが。

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